News & Blog 共同親権とは?

2023年1月17日
探偵豆知識

共同親権とは?

共同親権という言葉はご存じでしょうか?

共同親権とは、その名前の通り、父母がともに子どもに対して親権を持つことです。

日本では、婚姻中はもちろん共同親権ですが、離婚をするとなると夫婦どちらかの単独親権になってしまいます。

なぜ日本では、単独親権になってしまうかというと、共同親権を継続すると対立している父、母の間で板挟みとなってしまい、子どもへの悪影響や不利益をこうむるのを防ぐのが目的とされています。

しかし離婚後の共同親権は、欧米では多く導入されており、世界的には珍しいものではないのはご存じでしたか?

実は、昨年日本でも離婚後の共同親権の制度導入について動きがあり、現在検討がなされている状況なのです。

子供の連れ去りや親権争いが問題になることも多いですが、日本に共同親権が導入された場合、どうなるのか解説していきたいと思います。

親権の内容とは?

・子どもに対する監護と教育の権利義務(民法820条)
子どもの利益のために一緒に住み、養育し教育を受けさせる権利と義務。
・居所指定権(民法821条)
子どもの住む場所を指定する権利。

・職業許可権(民法823条)
子どもが働くことを許可する権利。

・財産の管理権と代理権(民法824条)
子ども名義の財産を管理することやその他の法律行為を代理し同意する権利。

つまり親権とは、上記のことを行うことができる権利になります。

共同親権は、夫婦の両方が権利を持ち、行使しています。
しかし、離婚後の単独親権になると、上記の親権がどちらか一方の親にしか認められなくなるのです。

現在日本で検討しているのが、離婚後も両方の親に親権を認めようという内容になります。

共同親権が認められるどうなるのか?

共同親権が導入されると、離婚後も父母共に子どもの財産の管理行うことができ、子どもの教育内容や仕事の許可、子供に代わって法律行為の代理等を行うことが可能になり、婚姻中と変わらず権利を行使できます。

今の日本の制度では、親権者になれなかった一方の親は、離婚後一切子どもの教育や子どもの財産管理、子どもと気軽に会うことができなくなってしまうのが実情なのです。

では、共同親権になった場合、子どもと一緒に住む権利はどうなるのでしょうか?

婚姻中も離婚後も共同親権になるのであれば、子どもと一緒に住むのはどうなるのかと疑問が出て来ると思います。

もちろん、離婚後に共同親権となった場合でも、単独親権同様子どもと一緒に住めるのはどちらか一方の親になります。

これは、離婚後の共同親権を導入している欧米諸国でも同様になります。

では、何が変わるのかと言うと、面会交流や連絡の頻度が変わります。

子どもは、父、母の家に行き来して過ごすことができ、連絡を気軽に取り合うことができるようになります。

日本でももちろん面会交流権はありますが、親権者が面会を一方的に遮断してしまうケースも珍しくないです。
例え子どもが会いたいと思っていたとしても、親権のもつ親が拒んでしまえば一筋縄ではいきません。
しかし、共同親権であればどちらの親にも子どもを監護教育する権利があるため、同居親が一方的に面会交流を断ることはできないのです。

また、共同親権が導入されれば、現在の親権トラブルについての問題が解消されます。

日本では、父親が親権を獲得しずらいなど様々な問題があるため、離婚時に親権で争う事例が数多くあります。

親権があるのとないとでは、今まで述べてきた通り、子どもに関われる時間が天と地の差があるため、裁判などでの親権争いは避けられません。
また、大きく争うことになるため、親権が決まった後も互いに不満を抱えたままになることが多いです。

お互い不満が残った状態であれば、面会交流や養育費の支払いで再度問題となることが目に見えるでしょう。

親権を得られなかった親からすれば、子どものためにという気持ちより、いがみ合った相手にお金を渡している感覚になることもあるのではないでしょうか。
しかし、共同親権であれば、子どもと関わることができるため、子どものためのお金だとしっかりと認識して養育費の支払いを行うことが可能になります。

但し、共同親権がメリットばかりではありません。

離婚後の共同親権においても、もちろん問題は発生します。

なぜなら共同親権だからと言っても、離婚していることには間違いがないからです。

円満離婚でない限り、少なからず相手に不満を持って離婚している訳ですから、お互いの意見が食い違うのは想像がつくと思います。

つまり、子どものことについて、何かを決める際に、意見がぶつかってしまうことがあるのです。

単独親権であれば、子どものことについては、自分で決めることができるのですが、共同親権の場合は、両社の意見をまとめなければいけません。

また子どもが、父、母に対して気を使ってしまう可能性があります。

単独親権と違い、父、母のどちらの家でも遊びに行くことができます。

いざ、可愛いわが子を目の前にすると甘やかしてうちにずっといていいんだよと言いたくなるでしょう。

しかし、子どもからすれば、2人に同じようなことを言われるので、まさに板挟み状態になるのです。

そういった環境の変化や板挟み状態にいると心身ともに疲れてしまい、子どもにも悪影響になる可能性があるのです。

まとめ

日本でも共同親権について、検討中である。

共同親権が導入されれば、離婚時の親権や、養育費などのトラブルも少なくなる。

離婚した事実は変わらないため、子どものことで意見が食い違いもめることが増える。

調
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