ご依頼者様
50代の証券会社勤務の男性。
最近、兄の羽振りが良いと知人から聞き、1年前に母親が相続した遺産を使い込んでいるのではないかと心配になった。
父親は残した遺産は1000万円あり、母親が相続していた。
母親も実際そんなに長くはないと思われるが、生前に兄が使いこんでいる様であれば早めに対処しておきたいとのこと。
また、使い込んだ金額によっては、不当行為による損害賠償請求も考えている。
母親は、現在足腰が弱くなっており、杖が必要な状態で兄が面倒を見ている部分もある。
母親の介護のために、お金を使っているのであれば、こちらも面倒を見てもらっている分は、大目に見るつもりであるとのこと。
ご依頼内容
兄が、普段の生活で散財をしていないかどうかを調べたい。
また使っているお金が、自分の貯めていたお金からなのか、母親の相続した遺産からなのかどうか。
そして分かる範囲でどこで、何に、いくら使っているのかも調査したい。
母親の預金通帳については、自分で調べて見るが兄に証拠なしで問い詰めても言い訳をするのは目に見えているため、確実な証拠を持って対処したい。
調査概要
お酒を飲むのが好きなため、お金を使う可能性が高い週末である金曜日と、お金を降ろしに行く可能性がある給料日、自由に動くことができる土、日の行動について調査することに。
金曜日は、退勤後の動きを見るため18時から職場での張り込みを実施。
給料日は、仕事の昼休憩の1時間と、退勤後の動きを確認する。
土曜日、日曜日は、午前8時から目ぼしい動きが亡くなるまでの調査をすることになる。
調査開始
金曜日
仕事の終了時間に合わせて、兄の勤務先にて配置に着く。
18時30分、兄が勤務先から出て来るのを確認する。
勤務先から出た兄は、そのままの足で繁華街へと向かって行くのを確認した。
19時、水商売の女性と見られる方と合流して、お寿司屋さんへと入る。
お寿司屋さんのディナー予算を確認すると8,000円~10,000円であることを確認する。
20時半頃、同店から2人が出て来るのを確認し、そのままキャバクラへと入っていく。
キャバクラの名前を検索すると、60分8,000円、同伴3,000円であることを確認する。
ご依頼者様と相談し、調査員を同店へと潜入させることとした。
同店内で、兄の様子を確認すると先ほどの女性と仲良く談笑をしているのを確認する。
また。テーブルには焼酎のボトルとシャンパンが3本置いてあるのを確認した。
メニュー表を確認すると、焼酎が15,000円、シャンパンが1本40,000円であることを確認する。
また焼酎にかかっているボトルネックを目視した結果、同店に通っていることが見て取れた。
3時間同店に滞在して、上機嫌で同店から出るのを確認した。
その後、店前でタクシーを捕まえて帰宅するのを確認し、調査を終了する。
給料日
昼休憩前に会社付近にて待機を開始する。
12時05分、会社から兄が出て来るのを確認する。
会社から徒歩で、あんかけスパゲッティのお店に入り昼食を済ませる。
銀行によることはなく、会社に戻るのを確認し、調査を中断する。
17時、退勤時間近くなり、調査を再開する。
18時、勤務先から兄が出るのを確認する。
銀行に立ち寄ることなく、繁華街の外れ方面へと向かっていくのを確認する。
繁華街の外れにある雑居ビルへと入っていくのを確認する。
エレベーターで上がった階数を確認すると風俗店の階数へと停まるのを確認した。
同店のHPを確認したところ60分11,000円であることを確認する。
60分後、同雑居ビルから兄が出て来るのを確認した。
雑居ビル近くにあった、焼き肉店に一人で入るのを確認する。
同店ディナー価格を確認すると3,000円~5,000円であるのを確認した。
1時間後、焼き肉店から出て来るのを確認した。
その後、駅方面へと向かい電車に乗車し帰宅するのを確認。
銀行に立ち寄ることなく調査を終了した。
土曜日
8時に自宅付近に到着して、調査を開始する。
9時30分頃、兄が自宅から車両に乗車して、出るのを確認した。
車が、パチンコ店へと入っていくのを確認する。
17時頃、遊戯を終えて車に乗車する。
パチンコ店では、遊技台に40,000円入れるのを確認した。
車で、母親の自宅へと向かうのを確認する。
母親の自宅に入った後は、出かけることはなく20時に調査を解除した。
日曜日
8時に母親宅付近にて調査を開始する。
10時頃、母親を車に乗せて兄が出る。
母親を接骨院に連れて行くのを確認する。
12時、母親と近くの飲食店で昼食を取るのを確認した。
13時半頃、スーパーに二人で立ち寄るのを確認する。
食材を多数購入し、母親を自宅へと送り届けるのを確認した。
15時、自宅へと戻り18時まで外出を確認できず。
18時過ぎ、車両に乗車し自宅から出るのを確認する。
以前訪れた、雑居ビルの近くのパーキングに車を停めるのを確認した。
兄は、以前訪れた風俗店へと入るのを確認する。
60分後、同店からでて車に戻る。
その後、牛丼チェーン店で食事を取り帰宅した。
帰宅後、自宅から出る事はなく調査を終了する。
調査結果
弁護士の先生と協力して、母親の預金履歴を取得した。
預金の履歴からまとまったお金が引き出されていることが複数回あり、ご依頼者様を基に確認をすると自分は引き出していないとのことであった。
そのため、キャバクラや風俗の利用の証拠を基に、兄に言及するとお金を使っていたことが判明する。
母親の面倒を見ていることも踏まえ、自身の貯金から使った金額の3分の2を補填することでトラブルは解決することになった。